「心がないと人には届かへん」74歳《ヒョウ柄おばちゃん》が語る、弱さを受け止める生き方→「ママ、彼氏に逃げられたぁ」と客の恋愛相談も受ける訳
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「なにわ小町」店主の高橋真由美さん。74歳にはとても見えない若々しさ(筆者撮影)
「ママ、彼氏に逃げられたぁ~」。濃い目のメイクと涙をごちゃまぜに流しながら、ニューハーフの男性が訴える。「そうかそうか。気持ちわかるで。性別違う人が好きでも、同じ人が好きでも、同じ人間。結局情やもん」。親身に応じるのは、ど派手なヒョウの顔が付いた服をまとった「大阪のおばちゃん」だ。
ここは通天閣のお膝元、下町情緒残る新今宮のアパレルショップ「なにわ小町」。ヒョウやトラの「顔」の服が約1万点並ぶ、「猛獣の聖地」として知られている。しかし、この店の“主力商品”は、服ではなく店主・高橋真由美さん(74歳)その人だ。
高橋さんのもとには、ファッションアドバイスを求めて訪れる客もいれば、人生相談をしに来る人も多いという。そしてそれは、この店に限ったことではない。実は高橋さん、人生のあらゆる場面で“頼まれ、頼られ続けて”きた人なのだ。いったいなぜなのか? どんな人も受け止め、寄り添ってきた「強さ」の源をたどる。
ヒョウの顔と毛並みの組み合わせがユニークなカットソー(筆者撮影)
テレビもホテルも放っておかない、度を越した“世話好き”
ヒョウやトラの顔がプリントされた服が所狭しと並ぶ店。その店主、「ヒョウ柄のおばちゃん」こと高橋真由美さん(74)は、とかく“頼まれる人”だ。たとえば、テレビ局。MBS毎日放送の『痛快!明石家電視台』をはじめ、さまざまなテレビ番組から出演オファーがくる。そして、放送を見た人が、全国から「一度会ってみたい」と店を訪れる。
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