74歳ヒョウ柄おばちゃんは「ガオーッ!」と吠え続ける→2900円で"安くて派手"を貫き、「着て自分を鼓舞してるねん」と笑う生き方と商売の流儀
「若いときはお金出してシックな格好もしてたけど、この年齢になったらいらへん。いい服は10年先も着れるけど、うちらは10年先の命があるかわからへん。子育てが終わって、着たい服をさて着ようと思ったときには、もう年金族ですわ。そないなったら、何千円の世界でええんちゃうん」
服の値段はニーキュー(2900円)、サンキュー(3900円)が中心。コートも1万円以内で収まるものがほとんどだ。
「それぐらいの値段なら月に1回買えて、1年で12枚。ほんならとっかえひっかえなんぼでも楽しめる。だから、トラも茶色だけやない。黒もピンクも、つけまつげやラメ入りも、なんでもありや。大阪のおばちゃんは光もん好きやから、これでもかってくらいスパンコールつけたり。どんどん楽しなっていった気持ちが、お客さんにもウケたんやと思いますわ」
水着で琵琶湖行ったら「魚みんな死んだで」
店にあるラインナップは約1万点。服、コート、帽子、カバン、マスク、イヤリング、それから水着もあるそうだ。え、水着?
「水着を発注したけど、売れなくて置いてあったんよ。ほんで一昨年の夏、友達が琵琶湖のプライベートビーチにおいでって誘ってくれたから、ヒョウ柄の水着着て行ってん。ほんなら次の日、友達が『あんた! あんな水着着るさかい魚みんな死んだで。かわいそうに』って電話してきて……」
今年も誘われて、今度はトラ柄を着ていったところ、「なぜか売れだした」そうだ。今年作ったヒョウ柄水着は完売。これからはまだ思案中だが、「またつくると思う。面白いからね。着た人が楽しいんちゃうかなって」と意欲を見せる。



















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