40歳女性は「オトナ開始」の場所に舞い戻る 恵比寿、銀座、豊洲、代々木上原を経て三茶へ
だけど、40歳の今だからこそ原点に帰って、もう一度再構築する必要があったんだと思います。
あ、実は今、お付き合いしている男性がいます。前ちらっとお話した、別居祝いに代々木上原の『enboca』に連れて行ってくれた前職時代の同僚です。別居してから、彼とよく会うようになっていました。何せ、秋田から出てきたばかりの芋っぽい私を知っているので楽ですよ。
若いときに三茶の近くに住んで、そのまま大人になっても居つく人が多いって聞いたことがありますが、彼は完全にそのひとりです。
私が、東京で転々としていた間、彼はひたすら三茶に飽きもせず17年間暮らしているんです。苔が生えてもう動けないって言っていました(笑)。
三茶に引っ越してきた夜に、二人で新卒時代のノリで、三茶のビッグエコーに行きました。彼、斉藤和義さんの「ずっと好きだったんだぜ」を歌ったんです。
曲の中に「この街を離れて、しあわせは見つけたかい?」って歌詞があるんですが、それを聞いていたら、この17年間の思い出がこみ上げてきて号泣ですよ。その夜、「ずっと好きだったんだよ」って告白されました。ネタじゃないですよ(笑)。
身銭を切らないとわからないこと
彼のお給料は、きっと700万に届かないくらいでしょうね。私の方がお給料は高いので、だいたい割り勘ですが、もともと同僚だったので違和感はありません。
不思議ですよね、足長おじさんのお財布から出るおカネで、フォアグラのソテーや、鰹節の如くこんもり盛られたトリュフごはんを頬張ってた時より、ちゃんと味が鮮明なんですよ(笑)。
やっぱり、身銭を切らないと、わからないことってありますね。お財布が痛む代わりに一口一口を噛みしめて頂いています。