人はなぜ戦争をするのか
起きている物事を目の前にして、「なぜ?」と思うことはたくさんあります。愛や慈悲心を説く宗教がなぜ争いを生むのかというのも、そのひとつです。私たちは、現在進行中の争いばかりを見てしまうのですが、「その前に何があったのか」「それはなぜか」ということを、深く観察していかなければなりません。
たとえば、同じ宗教を深く信仰している国同士が争っているからといって、「その宗教が争いを起こす」というような短絡的な話にしてはなりません。
では、どのように世の中を見ていけばいいのでしょうか。そのためには2つの学びが必要です。
ひとつは、自分が生きている環境、社会についてよく知ることです。2つ目は、自分自身についてよく知ることです。
私たちがこれまで学校で勉強してきたことは、1つ目の環境や社会の勉強です。それらはみな、自分の外側のことです。しかし、2つ目の自分自身のことについては、なかなか勉強する機会がありません。
仏教は、自分の内側を学ぶための教えです。
基本的な教えのひとつに、「正見(しょうけん)」があります。これは混沌とした世の中にあっても、明るく、幸せに生きるための基本的な方法のひとつです。正見とは文字通り「正しく見る」ことです。




















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