「車が足りない」スバル、打つ手はあるのか

納期が長期化、ディーラーからは急かす声

スバルの北米販売の牽引役「フォレスター」。東京モーターショーでは改良モデルが展示された(撮影:風間仁一郎)

「年間10万台ほど増える需要に、生産能力の増強がまったく追いつかない」

富士重工業(車名ブランド「スバル」)の吉永泰之社長は、東京モーターショーで劇的な成長が続く北米の需要をこう表現した。

今年の米国の自動車市場は3%程度成長し、1700万台を超えると見込まれているが、その中でもスバルの成長スピードは際立っている。1月から9月の実績では対前年比14.2%増と、米国市場の成長を大幅に上回る。

5年前倒しで販売目標を達成

この勢いが続くと見て、富士重工業は北米での通期販売計画を62.4万台(期初計画60万台)に引き上げた。2020年度までの中期経営計画で掲げていた、北米における年間販売台数60万台を今年度に超えることが確実だ。

北米販売の半分程度を占めるのは、4輪駆動SUV(スポーツ多目的車)の「アウトバック(日本名:レガシィ アウトバック)」と「フォレスター」だ。

なぜ米国で売れるのか。人気が出始めたのは降雪地帯のノースアメリカからだった。水平対向エンジンと4輪駆動というスバルの特徴は、雪道のような悪路走行でも高い安定性を発揮する。北米市場に相性が良い新型車の投入により、リーマンショックの時には富士重工業のみ米国で前年比プラスとなり、注目を集めた。

次ページ好調スバルの目下の課題は?
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
人気の動画
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
自動車販売会社の『車検』争奪戦が熾烈なワケ
自動車販売会社の『車検』争奪戦が熾烈なワケ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日本企業は米中の板挟み<br>全解明 経済安保

先端技術をめぐる米中の争いは日本に大きな影響をもたらします。海外からの投資は経済を活性化させる一方、自国の重要技術やデータが流出し安保上のリスクになる可能性も。分断の時代に日本企業が取るべき進路を探ります。

東洋経済education×ICT