その後、しおりさんは本業の傍ら、近所にできたブタカフェでオープニングスタッフとしてアルバイトも経験した。おもちくんを迎え入れる前に、ブタのしつけや基本的なお手入れ方法などを学ぶことが目的だった。
「大阪のブタカフェにもかわいい子ブタはたくさんいました。私は、東京まで迎えにいかなくても……という気持ちも芽生え始めましたが、とにかく夫が『おもちじゃないとダメだ』と主張したんです」
実際にお迎えにいったとき、おもちくんは生後半年になっていた。一番かわいい時期を逃したとしても、夫婦はほかの子に目移りすることはなかった。
ブタは「家畜」扱い。保健所への届け出が必要
ブタは飼いたいからといって次の日から飼えるわけではない。マイクロブタは行政上、牛や馬などと同じように「家畜」として扱われるため、家畜伝染病予防法に基づき、居住する都道府県の家畜保健衛生所への報告が必要となる。
「県によって基準は違うみたいで、厳しいところだと庭に広いスペースがなければだめ、というところもあるようです。大阪府はそれほど厳しくはありませんが、ブタを飼うために県をまたいで引っ越しをしたという人の話も聞いたことがあります」
家畜としての届け出は初回だけではなく、年に一度現状報告をしなければならない。また、豚熱予防のため、定期的なワクチン接種が推奨されている。豚を診察できる動物病院もそれほど多くはないため、迎える前にあらかじめ確認しておく必要があるだろう。
生体価格は10万円から40万円程度。実際に飼育を始める際には、以下のものを用意しよう。
・飼育用のケージ(大型犬用)
・ベッド、毛布
・トイレシーツ
・食器、給水器
・エサ
・ハーネスとリード
・キャリーケース


















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