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「世界シェア7割」を独占! 東洋合成工業が握る半導体微細化の"生命線"

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  • 田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員
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同社はオランダのロッテルダムに香料材料の物流倉庫を保有して、世界各国への配送体制を構築している。さらに、香料材料の医薬向け分野への販売も強化しており、販路拡大による香料材料の伸びが期待される。

ピンチをチャンスに変えた

創業者の木村正輝は1954年、東京都江戸川区に麻酔薬などの医薬品用化学製品を製造する日本アセチレン化学工業を設立。その後、蒸留精製技術に磨きをかけ、輸入品の合成繊維原料の精製を手がけた。

1963年には千葉県市川市に工場を建設して酢酸エステルの製造を開始し、事業が軌道に乗ったことから新工場用地を市川市から取得する。しかし、そこは土地といっても埋め立て前の海。埋め立てたあとには塩害が予想され、工場には向かない土地だった。

そこで、木村はその土地を油槽所にすることにした。これが現在の高浜油槽所だ。日本の石油化学産業の成長期であったことから、多くの石油化学関連企業からの引き合いがあり、油槽所ビジネスは同社の安定した収益の柱となった。油槽所ビジネスの成功が、その後の同社の成長につながっていく。

東洋合成にとって大きな転機となったのは、1970年代の石油ショックだ。

原料価格高騰と化成品の販売不振に苦しんだ東洋合成は、半導体分野への進出を決意。1981年には感光材製造工場を建設し、1982年には感光材研究所を開設した。

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【半導体の微細化にともなって事業を拡大】

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