なぜ、たった3秒の「握手」で相手の健康状態が筒抜けになるのか。体の生体反応は、外見にここまで表れる

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握手
ほんの数秒の握手で多くの情報が読み取れる――といったら驚きますか?(写真:jessie/PIXTA)
「今日、朝ごはん抜いてないですか?」
「寝不足? 真夜中に起きることが多くないですか?」
言われた相手は目を丸くして「なんでわかるんですか?」と驚く。
小池雅美医師は相手の見た目から、体の状態を言い当ててしまう特技を持つ。
その根拠となるのは無論、霊感の類ではなく、漢方・栄養療法のみならず、各種統合医療を通じて培ってきた豊富な経験にある。その人の顔貌、姿勢などから患者の栄養状態を言い当てる洞察力と血液データの読解力を駆使し、多くの患者を改善に導いてきた。
現在は外来の傍ら、全国で医師・医療従事者向けに栄養療法のセミナーを行い、業界でその名を知られる小池氏が、このたび初の著作『気分の9割は血糖値』を上梓。発売前からAmazon3部門で1位を独占するなど大きな話題を呼んでいる。
「気分や集中力は血糖値の影響を強く受けています。だからこそ、血糖を安定させることは、ビジネスパーソンにとって『体調管理』を超えた戦略的スキルとなりえます。またそれを逆手にとれば、仕事術や人間関係の改善にも使うことができます」と小池氏。本稿では「握手で見抜ける相手の正体」について語る。

戦国時代の軍師が対面しただけで相手を読めた理由

新しいプロジェクトの開始や交渉事などの際に、相手側と握手をする機会はあるだろうか。この時、相手の手のひらから多くの情報を読み取れる――といったら驚くだろうか。

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たとえば、指先の冷たさ、手の湿り気、親指の付け根の厚み……。これらは単に「その人の個性」というにとどまらない。手のひらにはその人の自律神経、代謝、メンタルの状態などの状態をそのまま表しているからだ。

戦国時代の軍師は、戦場で敵将と対面した瞬間に敵の情勢を読んだという。相手の声のトーン、呼吸の深さ、手の温度などは、「勝敗を分ける重要な情報」だったのだ。

翻って現代のビジネスも戦場になぞらえることができる。もし戦国時代の軍師が現代にいたらこう言うかもしれない。「握手ひとつで、交渉の行方が見える」と。

そう考えるとビジネスの相手との握手は、単なる礼儀ではなく“情報戦”の入り口ということもできる。

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