「いい加減にして!あなたなんて死ねばいいのに!」子に言い放った母の"まさかのその後"

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「こうしなさい」ではなく、「こうしてくれたら助かるな」「こんな選択肢もあるよ」と伝えることで、子どもは自分の意思で選び、行動できるようになります。選択の自由を尊重することが、子どもの成長を支える親の基本姿勢です。

子どもを思う気持ちを変える必要はありません。「言葉と態度」を変えるだけでその感情の奥にある「願い」が伝わり、親子の信頼関係がより深まっていきます。

感情をぶつけそうになったらその場から離れる
――親の心の余裕が、子どもを守るブレーキになる

先ほど、「親から感情的な言葉をぶつけられたときに子どもの心に残るのは『伝えたい内容』ではなく、そのときの親の感情そのもの」だとお伝えしました。とくに、その言葉が強ければ強いほど、子どもの心に長く影を落とすことがあります。

たった一言が、心の奥に残る「傷」になる

私のところに相談に来てくれた高校生も、そんな経験を語ってくれた1人です。

「お母さんのことは大好きなのに、どうしても素直に話を聞けなくて。自分でも理由がわからなくて、困っています」

そう話し始めた彼女と面談を重ねるうち、彼女の心には、母親のある一言が深く刺さったままであることがわかってきました。

それは幼い頃、母親に一度だけ言われた「いい加減にして! あなたなんて死ねばいいのに!」という言葉でした。

彼女の母親はふだんは優しく、理不尽に怒るようなタイプではないとのこと。実際に母親にお会いして話を聞くと、当時は自身が病気と闘いながら、家事や育児に必死に取り組んでいたことがわかりました。

余裕のない中、まだ幼かった娘が母親を困らせる行動を取り、その瞬間に感情が爆発して、思わず先の言葉を口にしてしまったというのです。

母親は、その一度きりの言葉を、ずっと悔やみ続けていました。でも「いまさらあのことに触れたら、娘が忘れかけているであろう記憶に触れてしまうかもしれない……」と不安で、これまで謝ることができなかったといいます。

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