なぜ東大生は計算が速い?「リニア(時速500km)は、 人間が歩くスピード(分速80m)の何倍速いか」を暗算で出す数字の思考法
それぞれのボトルを÷500とか÷900して、1mL当たりの値段を出して……とやってもいいのですが、それはもっと面倒くさい。500mLのほうは÷5をすれば100mL当たりになりますよね。同じように900mLのほうも÷9をして、もっと楽をしましょう。
なんとなく「大容量のほうが安いよな~」と直感が働いても、具体的にどれくらいお得かは分からない。そんな時に、単位を揃えた比較は役立ちます。500mLを選ぶ人は、ジュースを100mL飲むごとに4円だけ損していることになる。逆を言えば、「900mLだとカバンに入れて持ち運べないから、ビニール袋を買って持ち運ばないといけない」など、損失を受け入れるだけのメリットがあると感じるならば、あえて選ぶ理由になります。
単位を味方につけて、数字に強い人になる
これは、単純な計算の話ではありません。本質は費用対効果と選択力を鍛えることにあり、「同じ価値(量)に対して、いくら払っているか」を考えないまま日常を過ごすか否かが分かってしまう重大な質問です。
これを拡張していけば、「自分の働きは1時間当たりいくらか?」「電車で移動した場合は乗り換え含めおおよそ40分で300円。タクシーを使った場合は30分で3000円。自分の時給と照らし合わせたら、どちらが得か?」など、さまざまな判断が可能になります。
私たちは毎日、あらゆる数字に囲まれており、その数字の多くは「直感」や「イメージ」によって歪められがちです。しかし、単位への意識を持つことは、感情や見た目に惑わされず、事実に基づいて論理的に判断するための強力な武器になります。
スーパーでお得な商品を見抜く瞬間、車の燃費を正確に比較する瞬間……日常のふとした選択の瞬間に、あなたを導く光となり得るのは、いつだって数字です。「単位を揃える」思考法を身につければ、数字に強い人になれるはず。これまで単位を見逃していたようであれば、今日から気を付けてみるだけで、少しだけ世界が違って見えるかもしれません。
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