なぜ東大生は計算が速い?「リニア(時速500km)は、 人間が歩くスピード(分速80m)の何倍速いか」を暗算で出す数字の思考法
これで単位が揃いました。あとは500km/hを4.8km/hで割るだけです。といっても、この割り算は少々ややこしいので、もうちょっと楽をしましょう。「÷4.8」の何が面倒くさいかって、小数点があることですよね。じゃあ、いっそのこと「ほぼ5」とみなしてしまいましょう。これを「概数」といい、ざっくり計算したいときには非常に便利です。
もちろん、「ざっくり」の答えしか分かりませんから、どのぐらいの精度が必要かをしっかり考えた上で使ってくださいね。500km/h÷5km/h=100ですから、これでリニアの速さが人間の歩く速さのおよそ100倍であることが分かりました!
買い物で使える! 「単位」の応用テクニック
「単位の計算なんて、数学の勉強でしか使わないのでは?」と思うかもしれません。しかし、この「単位を揃える」という思考法は、私たちの日常生活での買い物で役立つことがあるのです。
先日、私がスーパーへジュースを買いに行ったときのこと。棚には同じブランドのジュースが異なる2つのサイズで並んでいました。どちらを購入するほうがお得か、あなたは根拠を提示して答えることはできるでしょうか。
なんとなく大容量のほうがお得な気がしますが、その直感が正しいのか確かめていきましょう。
正しく比較するためには、価格の単位を「1L当たり」や「100mL当たり」など、共通の基準に揃える必要があります。先ほどは上の単位に合わせたわけですが、900mLを1Lにするのはちょっと面倒くさい。500mLを900mLに合わせるのも、小数点の計算が出てしまって、なんだか嫌な感じ。そこで、今回は「100mLあたりの値段」に揃えてみます。
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