iPhoneカメラ高画質の秘密はTDK、AGC、京セラ、ソニーといった日本製部品にあり。ティム・クックCEOが表敬訪問した理由

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同社もこの技術を2010年のまだカメラが1つしかなかったiPhone 4の時代から提供しているという。

京セラもアップルが推進するクリーンエネルギープログラムに関連するイニシアチブに参加しており、2025年末までに、製造に使用する製品を100%再生可能エネルギーで提供することを公約している。また同社は50年にわたる太陽光発電事業の開発の歴史を持っており、工場の屋上や駐車場には太陽光パネルを設置している。

ソニーセミコンダクタの世界最高峰のCMOSセンサー

ソニーセミコンダクタソリューションズは、最新のiPhone 17 Pro Maxの背面と正面で使われているCMOSセンサーと、それらのCMOSセンサーを切り出しているシリコンウェハーを持ってきた。アップルとは非常に長い関係を持つ同社、クックCEOも、一度、2022年に熊本の工場を訪れていることもあり親密な様子だった(写真:アップル)

4社の中で、最もアップルとの関係が長いのが、今日では「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」を目標に掲げているソニーグループだ。アップルとのサプライヤーとしての関係は初代Mac開発中に3.5インチフロッピーディスクドライブの提供を行った1983年までさかのぼり、4社の中でも最も古い。

その後もMacがカラー化した際にトリニトロンの技術を、初のノートパソコン、PowerBook 100を出したときには製造も請け負った。

そんなソニーが今、アップルに提供している主力部品はiPhoneカメラの要ともいえるCMOSセンサーだ。今回、ソニーセミコンダクタソリューションズは、最新のiPhone 17 Proで使われている長崎の工場で作られているCMOSセンサーを切り出す前のウェハーの状態で持ち込んでプレゼンテーションを行った。

同社は暗い場所での写真への感度を劇的に向上させた「裏面照射」や画素エリアを大型化する積層型CMOSイメージセンサー“Exmor RS”、信号増幅性能を向上させる2層トランジスタ画素積層型CMOSなど数々のイノベーションでCMOSセンサー技術をリードしてきた。

アップルともどのような写真を撮れるようにしていくかなど細かな議論を積み重ねながら改良を続けてきた歴史の蓄積があるという。

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