加齢による「飲み込む力」の衰えに要注意! 50代からの【誤嚥】を防ぐ、2つの簡単な"食事の工夫"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

●よく噛まなくなる

ながら食べをしていると、ほかのことに気をとられて食事に集中できません。すると噛む回数が減り、よく噛まずに飲み込む「早食い」をしやすくなります。

●消化不良につながる

よく噛まずに食べ物を飲み込むと、消化不良の原因になります。また、唾液には消化酵素が含まれていますが、よく噛まないと唾液も充分に分泌されません。

●誤嚥を引き起こしやすくなる

食事に集中していないと、食べ物や唾液が誤って気管のほうに入ってしまう「誤嚥」が起こりやすくなります。若い人・健康な人はせきをすればすぐ排除できますが、年齢を重ねるとそれがうまくいかず、細菌が喉にとどまって誤嚥性肺炎を起こすこともあります。

食事は、食感や香りも含めておいしく味わうことが大切です。味わうことに集中すると、自然によく噛んでゆっくり食べられるので、誤嚥リスクも減らせます。

温度と香りの刺激で「飲み込みスイッチ」を押す

噛むことが大切な理由は、50歳前後から「飲み込む力」が衰えてくるためでもあります。よく噛むことで飲み込みやすくなり、誤嚥を防ぐ対策になるのですが、加えて「温度」と「香り」を味方につけると、より飲み込みやすくなって食が進みます。

●「飲み込みたくなる」温度

食事の温度は、体温と20℃違う温度帯で供するのが最適といわれます。つまり、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくするのがおいしさの条件のひとつというわけです。

飲み込みやすくしようと思うと熱いものは冷ましてしまいがちですが、体温との差が大きいほうが「嚥下反射」という反応を誘発しやすく、かえって飲み込みやすくもなるのです。

●食欲が高まる香り

飲み込みやすい食事を作ろうとすると、おかゆやスープなどのベースに複数の食材を混ぜ込んだようなものが多くなります。すると風味がわかりにくくなってしまうのですが、シーズニング(スパイスやハーブを使った調味料)で香りをつけると、「おいしそう」と感じられて食欲がわきやすくなるといわれます。

次ページおいしさの6割を占める「香り」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事