異業種コラボ「Deus Ex Machina×MINI」の狙いがたしかであると思うイマドキな理由

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ドアのパターンが左右で違うなどかなり遊んだデザインが施された2台のミニ(筆者撮影)

BMW傘下のブランド「ミニ」が、2025年9月初頭にユニークなモデルを2台同時に発表した。

注目点は、3者のコラボレーションで実現したこと。ここに自動車ビジネスにおける興味深い点がある。この「3者」について追々説明しよう。

2台のミニとは、ラリークロスのイメージの「The Machina(ザ・マキナ)」と、パッチーワークのように異素材が組み合わされた車体の「The Skeg(ザ・スケグ)」。

「ミニで私たちはつねに、さまざまな試みをしてきました」

発表会場になったミュンヘンのミニディーラーの店舗で、ミニ・ブランドを統括するシュテファン・リヒマン氏は語った。

(注:リヒマン氏は2025年10月1日付けでBMWグループのヘッド・オブ・トレジャリーに着任)

「今回、発表のDeus Ex Machina(デウス・エクス・マキナ)とのコラボレーションも、その一環です」

ミュンヘン市内のミニディーラーで行われたメディア向け発表会にて(筆者撮影)

デウス・エクス・マキナは、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州キャンパーダウンで2006年に創業したライフスタイルブランドだ。

サーフィンやスノーボード、それに付随したウェアで人気を呼び、企業としての価値が上昇。2017年には、ミラノのファッション業界に身を置く人たちに株式の大半を売却したことでも、話題となった。

企業価値を上げたビジネスのひとつに、2輪車のカスタマイズがある。とりわけ、BMWモトラッド(モーターサイクル部門)との協業が注目された。

2015年には「ロード・オブ・ザ・リング」で人気の出た俳優、オーランド・ブルームと3者で「S1100Rカスタム」を制作。

ほかにも、BMWのスクーター「CE 04」を使ったカスタムをはじめ、オーストラリアやフランスなど、各国のBMWモトラッドと協業を行ってきている。

【写真】2大お洒落ブランドのコラボレーションで生まれた2種類のミニ(27枚)

デウス流JCWの提案

今回、ベースになったミニは、「JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」3ドアのガソリンモデルと、バッテリー駆動モデル。

どちらもクルマ好きにとってドライブを楽しめるモデルだが、ミニがさらに一歩踏み込んだのは、話題性の喚起だ。

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