異業種コラボ「Deus Ex Machina×MINI」の狙いがたしかであると思うイマドキな理由

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市販の予定はいまのところないそうだが、デウス・エクス・マキナが持つ市場でのポジティブなイメージを利用して、ミニの潜在的購買層へのアピールを図るのが目的。

たしかに、いままでのミニ、というか、クルマにはなかった要素が散見される。

異素材がパッチワークのように使われたボディの「ザ・スケグ」(写真:MINI)

たとえば、サーフィンのイメージを強く盛り込んだザ・スケグ(サーフボードのフィンのこと)は、各所にサーフボードを思わせる半透明の合成樹脂が使われている。

デザイン的な効果は、フロント部に顕著だ。システムを起動させると、樹脂で覆われたフロントマスクに、LEDで光るグリルの輪郭が浮かびあがる。

もうひとつはルーフ。やはり半透明の合成樹脂がはめこまれている。そこにサーフボードを載せるには、2本のストラップを使う。

2本のストラップを装備するというサーフボード用ルーフキャリアに対するユニークな提案(写真:MINI)

衝突安全性の面で、このまま市販化できないのはあきらか。でも、BMWのスクーターに大きなギターアンプ型のスピーカーを取り付けるコンセプトモデルを実現してしまうのが、デウス流のデザインだ。

もう一方はモータースポーツのイメージで

一方のザ・マキナは、「モータースポーツで名声を確立したミニならではの表現」とリヒマン氏。

ボンネット先端には4連のライトポッドが据え付けられ、車内をのぞくと、レースカーのように長いシフターと薄いフルバケットシートが目をひく。ラリークロス(舗装された道も走るラリー)用マシンを思わせる仕上げだ。

4連のライトポッドは往年の「ミニ・クーパー」も連想させる(写真:MINI)

一度、合成樹脂製のフルバケットシートに体を収めると、次にそこから出るのはひと苦労。人工スエード巻きのステアリングホイールといい、ストリップダウンされた内装といい、かなり本格的な演出だ。

「DEUS」のロゴや◯と✕のモチーフが見られるが、仕立ては競技車両のよう(写真:MINI)

ただし、カラーリングはかなり遊んでいる。

左右のドアで違うデザインパターンだし、◯や✕のパターンがそこかしこに。リアには「DEUS」の大きな文字も。

デウス・エクス・マキナは、「ニュルブルクリンク24時間レース」に出走している「ブルドッグレーシング」チームのミニJCWのカラーリングも手がけており、そのイメージも各所に盛り込まれている。

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