異業種コラボ「Deus Ex Machina×MINI」の狙いがたしかであると思うイマドキな理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

往々にして、こういうクルマは「ショーカー」といって、販売前に自動車ショーに出展して市場の評価を探る役割を担う。

ジュジャーロ率いるイタルデザインは、イタリア・トリノで当時、開催されていた自動車ショーで、コンセプトモデルを出展。それは自動車メーカーへの提案だった。

たとえば、1979年の「アッソ・ディ・フィオーリ」は、いすゞ自動車が興味を示し、結果「ピアッツァ」として1981年に結実している。

一方でメーカーは、“探り針”としてプロトタイプを作る。

日産自動車「Be-1」の東京モーターショー出展車両(写真:日産自動車)

日産自動車は「Be-1」プロトタイプを1985年の東京モーターショーに展示して、市場の手応えを確認したのち、1987年に市販した。

アウディは、新しいスポーツクーペをラインナップに持ちたくて、「TTクーペ」というコンセプトモデルを1995年に発表。「ぜひ市販化を」という多くの声に手応えを得て、1998年に量産化した。

関心のなかった人の興味をかき立てる

デウス・エクス・マキナとのコラボレーションの2台に、上記の例のように市販化の可能性はあるのだろうか。

「何にでも可能性はあります」とは、前出のファン・ホイドンク氏の言葉である。ザ・マキナとザ・スケグがラインナップに加わったら、と考えると楽しい。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

クルマ好きの心を捉えるというより、クルマに関心のなかった人の興味をかき立てる。ミニはそこに力を傾注しているように感じられた。

実際、いまクルマに必要なのはそれかもしれない。

【写真】ディテールまで見てほしい「Deus Ex Machina×MINI」のコラボレーション(27枚)
小川 フミオ モータージャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事