異業種コラボ「Deus Ex Machina×MINI」の狙いがたしかであると思うイマドキな理由

「なぜデウス・エクス・マキナと仕事をするか、ですか?」
BMWグループのデザインを統括するアドリアン・ファン・ホイドンク氏は、ミュンヘンの自動車ショー会場において、私の質問に答えてくれた。
「10年、いやそれ以上前から一緒に仕事をしていて、デザインの考え方が好きなんです」
最初は2輪車、そして2年前から今回のミニを共同で仕立てたそうだ。
FIZ(フィッツ)というBMW本社に隣接した研究開発部門に属する、ミニのデザイン部が主導したプロジェクト。
デウス・エクス・マキナのデザイナー、それにサンタモニカにあるBMWデザインのサテライトスタジオであるデザインワークスが加わり「3者」のコラボレーションで実現した。

デウス・エクス・マキナに、そもそも注目したのは、かつてBMW「Z8」などを企画したデザインワークスだろう。
サンタモニカから2.8マイルと近い、ベニスビーチにあるデウスのショップのイメージをクルマに取り込んだのが、今回のミニのコラボレーション。
「かたやレース、かたやサーフィンと、2つの雰囲気を、うまく表現してくれたと思います」とファン・ホイドンク氏。
「さまざまなものを剥ぎ取って、ぎりぎりまで削ぎ落とし、そこから新しいデザインを作り出す。そこから強烈なキャラクターを生む。このやり方がすごくいいんです」
「ショーカー」としての狙い
先のとおり、市販の予定はないそうだが、あえて「作ってショーに出してみた」というのが、今回の2台。
実際の評判はかなり高いようで、会場に置かれた2台は、つねにジャーナリストが群がっているような状態だった。

一般公開されたとき、やはり高い評判を呼ぶだろうことは、想像に難くない。
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