コマツ、日立建機が直面した中国市場不振 日米大手は今期減益へ、人員削減に躍起

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他方、コマツは低調な市場環境でも、IoT(モノのインターネット)社会をにらんだ、独自技術開発に懸命だ。

2月に始動した「スマートコンストラクション」は建機だけでなく、施工現場全体の最適化をサポートするサービス。コマツが従来手掛けるICT(施工自動化)建機と、新開発した情報プラットフォームを組み合わせ、現場の安全性や施工効率の向上を売りに必死に売り込んでいる。

「厳しい状況を包み隠さず皆で共有し、今だからこそスピードを上げ(独自施策を)実らせていく」

10月29日の決算説明会で、コマツの大橋徹二社長は言い切った。苦しい中でも未来志向の投資をし続けるのがコマツ流。だが、建機や鉱山機械が上向くには、しばらく時間がかかるだろう。痛みを伴う改革を断行しつつ、市場回復を見据え、どれだけ次の商機に備えるか。各社とも長い雌伏期間となりそうだ。

「週刊東洋経済」2015年11月7日号<2日発売>「核心リポート04」を転載)

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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