"睡眠の質"を上げるには≪夫婦の寝室は別≫が理想…専門医が教える「正しい眠り」の新常識とは

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大阪市立大学医学研究科疲労医学教室の研究によると、普段仰向けで寝ている人のうち、8割以上の人が横向きに変えただけでいびきが半減しました。

いびきは睡眠の質を低下させる最大の原因であるため、「いびきをかかない姿勢」で寝ることは、疲労回復につながります。仰向けで寝ている人は、横向きで寝る工夫をしてみましょう。

なお、同じ横向きでも、左向きより右向きがよいのは、心臓が左側にあって圧迫されにくいことが理由のひとつ。もうひとつは、胃の出口は身体の右側にあるため、胃の残差物の消化が助けられて自律神経の負担を減らすことができるから、と推察されています。

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いびきがまったくない人は、仰向きが寝やすいなら無理に横向き姿勢を維持する必要はありません。ただ、いびきをかきやすい人において仰向き寝が習慣になっている人は、横向きで寝るのに適した枕を使いましょう。

最もよいのは、自分の体型に合った枕で、仰向きでなく横向きにフィットする枕を選ぶようにしましょう。

横向き枕は、仰向きより肩幅の分だけカサが高いのが特徴です。寝相が悪いために、横向きで寝てもいつの間にか仰向け寝になっているという人は、抱き枕を足に挟んで眠ると、寝る姿勢が安定しやすくなります。

また、バスタオルを詰めたリュックサックを背負って寝る方法や背中側にウエストポーチがくるように巻いて眠る方法があります。

物理的に仰向けに寝ることが不可能になるので、仰向け防止には確かに効果的ですが、肩や腰の締めつけが気になる人もいるので、万人受けする方法ではないようです。

梶本 修身 東京疲労・睡眠クリニック 院長

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かじもと おさみ / Osami Kajimoto

医師・医学博士。大阪大学大学院医学研究科博士課程修了。2003年より産学官連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。大阪市立大学大学院医学研究科生体情報解析学講座教授、大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授などを歴任。ニンテンドーDS『アタマスキャン』を開発し、「脳年齢」ブームを起こす。『ホンマでっか⁉TV』『めざましテレビ』『羽鳥慎一モーニングショー』『ひるおび』『news zero』『あさイチ』『ニュースウオッチ9』など、テレビやラジオにも数多く出演。著書に『すべての疲労は脳が原因』シリーズ(集英社新書)、『疲労回復の名医が教える 誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』(アスコム)、『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「 すごい回復」を1冊にまとめた本』(ワニブックス)、『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』(日本文芸社)ほか多数。

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