中国人留学生が《日本の美術大学》を選ぶ背景。学生や予備校関係者に「リアル」を聞いてみた!見えてきた「中国人美大生」の新たな潮流とは?

日本の美大は「中国人留学生抜きには成り立たない」状況になりつつある。本記事ではその背景を分析する。写真は高田馬場にある予備校の風景(提供:マキさん)
「私の教える京都芸術大学大学院では、学生の約6割が中国人留学生です」
そう話すと、多くの人が驚く。だがこれは京都だけの特殊な事例ではない。武蔵野美術大学、多摩美術大学といった首都圏の有名美大でも、大学院に通う留学生の多くを中国人が占めている。
いま、日本の美大は「中国人留学生抜きには成り立たない」状況になりつつある。背景には中国の教育制度や競争社会、そして日本への独特の憧れが複雑に絡み合っている。
新宿区・高田馬場は「留学生の予備校銀座」

高田馬場には、中国人専門・美大受験専門の予備校も多いという(写真:Ryuji / PIXTA)
東京・高田馬場は昔から塾や予備校、語学学校が多い町だった。周辺には大学も多く、昔も今も学生たちのにぎやかな姿が見られる。
そんな高田馬場には、中国人専門・美大受験専門の予備校も多いのだと、実際に予備校運営に携わる中国人のマリさん(仮名)は教えてくれた。
自身も約10年前に留学生として武蔵野美術大学を卒業したマリさんはこう語る。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら