インド「リアルマネーゲーム禁止」で懸念される副作用、クリケット、カードゲームなどの多くの有料アプリが閉鎖されたあとに起きること

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(写真:ロイター)

インドで最近、金銭のやり取りが発生するオンラインゲームが禁止されたことを受け、こうしたゲームに依存する人々が規制外のアプリや海外のプラットフォームに流れ、新たな経済的・社会的リスクが生じる可能性があると、オンラインで仮想スポーツチームの成績を競う「ファンタジースポーツ」ゲームの専門家らは警告している。

多くの有料アプリが閉鎖

モディ政権は8月末、経済的損失と依存リスクを理由に、オンライン上でユーザーが入金し、賞金を得ることが可能な「リアルマネーゲーム」の禁止を発表。クリケットのファンタジースポーツゲームや、カードゲームのラミーやポーカーといった多くの有料アプリが閉鎖された。

「中毒性があるため、多くのユーザーが海外のプラットフォームに移り、ドーパミンを放出できる別の手段を見つけることになるだろう」とムンバイを拠点とするファンタジークリケットのアナリスト、ヴィレン・ヘムラジャニ氏はトムソン・ロイター財団に語った。

ヘムラジャニ氏は「現在は全てが規制外のため、不正や詐欺につながる場合もある。ユーザーが何かで勝っても、金が戻ってくる保証はない」と述べ、さまざまなアプリがショッピングサイトを装い、違法にコインやトークンを提供している例を挙げた。

2025年の「オンラインゲームの促進と規制に関する法案」は、米ニューヨークのタイガー・グローバルや、印ベンガルールのピークXVパートナーズといったベンチャーキャピタル企業が支える業界に衝撃をもたらした。同業界の市場価値は29年までに36億ドル(約5300億円)に達すると予想されていた。

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