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「天一でラーメンを食べよう→1センチのゴキブリ死骸入りが提供」 天下一品「ゴキブリ混入」も"擁護の声"が少なくないワケ

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  • 城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー
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炎上を避けた最大の功労者

しかしながら、天下一品のケースは、客によるSNS投稿で広がったわけでなく、報道ベースで伝えられた。そこには写真も添えられず、客による状況描写も書かれていない。つまり、極めて抽象化された“事実”のみが届く。

そうなれば、光景を想像することはできるが、やはり「実物の衝撃」よりは、いくぶん軽減された印象になる。同じ混入事案でも、受け止め方が異なる背景には、こうした要素もあるだろう。

また、すき家の場合は「SNS投稿と保健所・本社の連絡」が、ほぼ同時だったが、両者にタイムラグがある場合もある。はなから「どうせ誠実な対応は取ってくれないだろう」と考える、もしくは「コールセンターに連絡したが状況が打開しなかった」といった理由から、本社や保健所が把握するよりも前に、SNS投稿されることもある。その場合は、拡散・炎上して初めて、企業側が事態を把握することになる。当然ながら、そのぶん初動が遅くなり、沈静化もしにくくなってしまう。

つまり、天下一品が炎上を避けた最大の功労者は、SNSで暴露せず、返金も拒んだとされる客と言える。「その場限りの出来事」として処理したことで、イメージダウンを最小限に抑えられた。そう考えると、客を称賛することはあっても、企業側を擁護するのは、どこか筋違いに思えてしまうのだ。

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