サブスク利用も…購入者満足度94%のパナソニック再生家電 年間約1万台がよみがえる宇都宮工場を見学してわかった"中古品への不信"覆す勝機

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最初に案内されるのは「モノづくり道場」。ビス打ちなどの基礎体験を通じて、製造現場の安全と品質管理の考え方を学ぶ。子どもから大人まで楽しみながら理解できる構成で、社内教育や地域交流の場としても機能している。

従業員の技能研修の場としても利用される「モノづくり道場」(写真:筆者撮影)
従業員の技能研修の場としても利用される「モノづくり道場」(写真:筆者撮影)

体験を終えると、見学のメインであるリファービッシュ工程へと進む。まず目に入るのは、温かみのあるエントランスだ。地元・栃木県鹿沼市産のスギやヒノキを使用した木材や、廃材を活用したデザインが随所に施されており、「中古」という響きから浮かぶイメージを覆す工夫が感じられる

明るい光が差し込むエントランス(写真:筆者撮影)
明るい光が差し込むエントランス(写真:筆者撮影)

展示エリアには、ドラム式洗濯機の分解展示も。細かな回路を含めると、実に約600もの部品が使われていることがわかる。これまでは、この中のたった一部が壊れただけでも、製品全体を破砕してリサイクルに回すのが一般的だった。しかし、該当部品を交換すればまだ使用できる製品まで廃棄してしまうのは“もったいない”。こうした問題意識が、リファービッシュ事業を始めるきっかけになったという。

分解展示(写真:筆者撮影)
ドラム式洗濯機の分解展示(写真:筆者撮影)

「Panasonic Factory Refreshは、『限りある資源を大切にしたい』という思いからスタートしました。日本人が昔から大切にしてきた“もったいない”という精神や、使えるものを無駄にせず再び活用するという価値観は、環境負荷の低減にも直結するものだと考えています」(宇都宮工場長 竹田恭介氏:以下同)

保証やアフターサービス充実させ付加価値創出

実物を前にすると、リファービッシュの意義が視覚的に理解でき、見学者にとっても説得力のある展示だと感じられる。

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