中国で実家を出ず"親から給料を貰う"《専業子供》が流行る"深刻な事情"。親から家事の報酬で"月8万円"得る「33歳女性」などにリアルを聞いた
「専業子供」と同じく、「慢就业」も就職をめぐる流行語だ。「慢」は“ゆっくり”、「就业」は“就職”を意味する。つまり「ゆっくり就職」だ。働き口を探しながら過ぎていく日々は、まるでサミュエル・ベケットの戯曲『ゴドーを待ちながら』のように、終わりの見えない待機と切望に包まれている……。

中国の若者にリアルを聞いてみると…
筆者が何人かの若者と学者に「専業子供」について尋ねてみると、即時に返ってくるリアクションは決まって「苦笑い」。共通しているのは「理想の仕事を見つけるのはとても難しい」という思いだ。
大学4年生の馬さん(21歳・男性)は、政府が公表する就職率や失業率に強い疑念を抱いている。
「実際の失業率は、公式の数字よりはるかに高いはずだ。大学の就職率データもかなり操作されているのではないだろうか。私が在学する大学では、学生が内定先と契約しなければ卒業証書を受け取れない仕組みになっている。そのため大学側は“就職率95%”と公表しているが、実際は20%にも満たないかもしれない。多くの人は形式的に企業と契約するだけで、実際には働いていない“見せかけの就職”をしている。私は『専業子供』の道を選ばず、来年は日本に留学するつもりだ」
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