ソニー平井改革の成否、エレクトロニクス事業沈没で巨額赤字 

12日の経営方針説明会で平井一夫社長兼CEOは、「必ずやソニーを変革し、再生させる」と気炎を吐いた。選択と集中を加速して、グループ全体で1万人を削減する。

並行して模索するのが、“ソニーらしい”商品開発だ。「従来以上に技術開発を大切にする」(平井社長)。

好調なデジタルカメラなど、「成功しているのは結局、垂直統合モデル」(R&D部門を統括する根本章二EVP)。テレビは生産の過半を外部委託しているが、高精細な「4Kテレビ」など一部製品については、自前路線を取る。独自性のあるプレミアム製品こそ、かつてのソニーらしさであることを考えると、原点回帰とも取れる。

ただし、変わった点もある。これまでは製品ごとに開発チームを発足させて、ボトムアップでユニークな商品を生んできた。今後は開発スピードを速めるために、「トップダウンで技術ポートフォリオを組み立てる」(根本EVP)。はたして現場の力を引き出すことはできるのだろうか。

本格的に動きだした平井改革だが、不採算部門のリストラばかりを進めては社内の疲弊を招くだけ。新しい技術の種を植え、魅力的な製品開発を進めるという好循環を取り戻さなければ、ソニーの衰退は止まらない。

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(前田佳子 撮影:風間仁一郎 =週刊東洋経済2012年4月21日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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