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消費者庁も「極めて遺憾」と激オコ…マクドナルド「転売炎上騒動」で生じた"危機"と売り方の"限界"

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  • 城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー
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もしも、この売り方に問題の本質があるならば、個数制限を行ったり、マナー違反の客を追い出したりするのは、あくまで小手先の対応にすぎない。いずれにせよ、再開後のハッピーセットがイバラ道であるのは間違いないのだ。

同業他社で成功している有名IPとの商品開発

では、今後のハッピーセットは、どのような方向性を選べばいいのか。ひとつ考えられるのは、コラボで「おまけ」を得るのではなく、ともに商品開発をして相乗効果を高める路線だ。もちろん有名IPが離れないことが前提だが、ここに活路を見いだすのはアリだろう。

同業他社に目を向けると、「モスバーガー×ミスタードーナツ」「ファーストキッチン×ウェンディーズ」といった具合に、フードメニューそのものでのコラボが進みつつある。ロッテリアがゼンショー傘下になって始めた「ゼッテリア」も、ゼンショーのフェアトレードコーヒーを柱に位置づけている。同じグループ内ではあるが、これも広義のコラボと言える。

また、ミスタードーナツでは、ドーナツそのものをキャラクター柄にする企画を行っている。2025年で8年目となるポケモンとのコラボでも、定番の「ピカチュウ ドーナツ」などが登場する予定だ。

ハンバーガーだと、ドーナツのようにデコレーションはしにくいが、コンセプトを合わせることは難しくない。例えば、マクドナルド×ちいかわの商品開発コラボとして、「『郎』ニンニクマシマシバーガー」を打ち出せば、世界観に浸れると話題を呼ぶだろう。ポケモンコラボであれば、「ピカチュウの『10まんボルト』ピリ辛バーガー」なんて打ち出し方もできる。

つまり、コレクターズアイテムを提供することから、“コト消費”的なアプローチに切り替えて、食品そのものの価値で勝負するのだ。

マクドナルド公式サイトによれば、ハッピーセットは「『ほん』や『おもちゃ』で、子供たちが夢中になって遊びながら、いきいきと自分らしさを発揮し、発達することをサポート」する存在だという。

もし今アドバイスしたような方向性にすれば、そもそもの位置づけを変えなくてはならなくなる。しかし、店頭の混乱や大量転売などの行為によって、中心は「子供たち」から「大人たち」になってしまった。すでに現状と理念がかけ離れている以上、根本から見直す必要があるように思えるのだ。

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