≪WBCネットフリックス独占中継≫ネガティブ反応殺到に見る、日米の"常識"の差

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今回のWBC騒動について日本で出た記事の中に、「アメリカでは無料でテレビ観戦できるのに、NPBや関係各所を通すことなく(日本での中継権利が)ネットフリックスに売り渡されたところを見ると、野球好きの日本人は900円を払ってでも見るとタカを括ったのか」という記述があった。

しかし、上記は勘違いだ。まず、アメリカでWBCが「タダ」では見られるとはかぎらない。2026年のWBCのアメリカにおける中継をどこが担当するかは発表されていないものの、2023年の試合はケーブルに加入していないと見られないFOX Sportsだった。次も同じである可能性は高い。

ケーブルの月額価格は、ケーブル会社やパッケージの種類によるので一概に言えないが、FOX Sportsひとつだけを指定して入ることは基本的にできない。

ケーブル解約は増えているが…

近年、アメリカではいわゆる“コード・カッティング”をした、つまりケーブルを解約した人が増えているが、それらの人たちはMLB TVに加入すれば、ケーブルに再加入せずとも配信で見られる。MLB. TVの月会費は30ドル。いずれにしても、アメリカ人はWBCを「タダ」では見ていないのだ。

ついでに言うなら、普段のドジャース戦だって、ロサンゼルスのファンは、お金を払って見ている。

ドジャースの試合のロサンゼルスでの放映権は、ドジャースの主要スポンサーのひとつで、ケーブル、インターネット、携帯電話事業を展開するSpectrumが持っており、同社のチャンネル「Sportsnet LA」を通じてしか見られない。

MLBの試合すべてを見られるMLB. TVに加入していても、ロサンゼルスからドジャース戦にアクセスしようとすると、そこだけブロックがかかる。わが家が永遠に“コード・カッティング”できないのは、ひとえにこのせいである。

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