ホームや路上で女性にいきなり…「ぶつかり男」は罪に問えるのか?心理と対処法を専門家に聞く《5月には大学准教授が暴行容疑で逮捕》

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前出の桐生氏も、警察への届け出を推奨する。加害者は何度も繰り返す傾向があるため、一定の駅や場所で複数回、防犯カメラに映り、そのデータが蓄積されれば、そのぶん捕まる可能性が高くなるからだ。

同時に、警察だけでなく、民間で不審者情報を集めるサイトなどの活用も有効ではないかと桐生氏は言う。

例えば、IT企業ガッコムが運営しているウェブサイト「ガッコム安全ナビ」は、日本全国の不審者や防犯情報を地図やアイコンなどで確認し、共有できるようにしている。

代表取締役社長の山田洋志氏によると、ぶつかり男と思われる事案の掲載事例は、2016年5月ごろから2025年7月までの間に、少なくとも100事例あったという。

「犯罪を未然に防ぐには、これを行えば何らかの罰があるということを広く知らしめることが大切。あおり運転がまさにその代表的な例といえるでしょう。罪が周知され、ぶつかり行為の情報が共有されていけば、加害者にプレッシャーをかけられる可能性があります」(桐生氏)

躊躇せずに届け出ること

ぶつかられた側は、つい、自分も悪かったのかな、などと考えてしまったり、加害者が特定できなかったりして、泣き寝入りしがちだが、他人に体当たりをするのは非常に危険な行為だ。当たりどころが悪ければ大ケガをする可能性もある。

ぶつかり行為は犯罪であることをふまえ、被害に遭ったときは、躊躇せずに届け出るようにしたい。

井上 志津 ライター

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いのうえ しづ / Shizu Inoue

東京都生まれ。国際基督教大卒。1992年から2020年まで毎日新聞記者。現在、夕刊フジ、週刊エコノミストなどに執筆。福祉送迎バスの添乗員も務める。WOWOWシナリオ大賞優秀賞受賞。著書に『仕事もしたい 赤ちゃんもほしい 新聞記者の出産と育児の日記』(草思社)。

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