「福山の下ネタは通常運転」「アップデートできてないおじさん多すぎ」と賛否…福山雅治「不適切会合」での振る舞いが許されなかった根本理由

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2023年には、経済学者、成田悠輔さんが行った「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」といった発言が問題視され、成田さんが出演する広告が取り下げになるといった事態が起きた。

実はこの発言は、問題になる1年半前にインターネットテレビ「ABEMA」のニュース番組に出演したときのものだった。当時、成田さんはさほど有名ではなく、視聴者も限定されていたので、問題にはならなかった。

後でこの発言が掘り返されたが、このときには成田さんは多くのテレビ番組に出演する有名人になっており、「問題発言」として大きな批判を浴びてしまった。

「閉じられたコミュニティ」は成立しづらい

問題になった福山さんの「下ネタ発言」にしても、過去に福山さんのラジオ番組を聴いていた人は「通常運転で問題なし」と思ったに違いない。

世の中には多数のコミュニティが存在しているが、大半の人は所属するコミュニティに合わせてふるまいを調整する。

福山さん主体のコミュニティには「下ネタ歓迎」という人が集まってくるのだろうが、問題となった会合には、そうでない人も参加していた。さらに、そこで不快に思った人の声が第三者委員会の報告書によって表沙汰になってしまった。

もはや「閉じられたコミュニティ」は成立しづらくなっており、「ここだけの話」が衆目にさらされる時代となった。

福山さんの事案は特殊なケースではあるが、現代人の誰もが直面するリスクとつながっている。これを「他人事」とはとらえず、「自分にも起こりうること」として受け止めるべきであると思う。

西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授

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にしやま まもる / Mamoru Nishiyama

1971年、鳥取県生まれ。大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授に就任。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書に単著『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、共著『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社)などがある。

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