「沖縄の“南北問題”に一石を投じる」「北部観光の起爆剤」と期待されたが…《ジャングリア沖縄》オープン前のリアルな沖縄県民感情の実態

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今帰仁村の古宇利島にあるハートロック
今帰仁村の古宇利島にあるハートロック(編集部撮影)

ジャングリア沖縄開業前の地元の空気感

ジャングリア沖縄内のレストラン「パノラマダイニング」
ジャングリア沖縄内のレストラン「パノラマ ダイニング」。ジャングルの世界観をしっかり描いたプロモーション画像とは違って、意外と通路のすぐそばにある(筆者撮影)

LINEヤフー株式会社による「LINEリサーチ」が2025年7月に公表した調査結果によると、全国の15~69歳の男女のうち、ジャングリア沖縄の認知度は全国では約5割程度だったが、沖縄県在住者に関して言えば9割台後半となっており、その存在をほぼ誰もが知っていた。地元の報道では、主に経済ニュースの視点で何年も前から話題にもなっていた。

しかし、ジャングリア沖縄の開業は、認知度の高さの割には「自分たちが行く場所」としての話題性が高いわけではなかったと感じる。「楽しみだね」「待ちきれないね」という人は少なく「せっかく沖縄にできるんだし、いつかは行こう」という人が感覚としては多かったように思う。

というのも、ジャングリア沖縄の想定するターゲット層が、国内の大都市圏に住む人々や海外からのインバウンド客など「沖縄に来て自然を感じたい人」だったため、沖縄県内向けにはそのようなプロモーションがされていなかったからだ。関東・関西・中京・福岡の4エリアでは5月からテレビCMが放送されており「沖縄にすごいテーマパークができる」とお客さん目線で期待を膨らませていたのはむしろ県外の人々だったのだろう。

そのCMでは、大型のオフロード車に乗って、追いかけてくる恐竜から逃げるアトラクションが臨場感あふれる描写で「パワーバカンス」へのワクワク感をそそった。

続く後編では、ジャングリア沖縄オープン後の沖縄県民のリアルな反応、台湾インバウンド目線での考察、沖縄出身記者のジャングリア沖縄を主導する株式会社刀に向けた本音などについて取り上げる。

【画像を見る】《ジャングリア沖縄》の写真はこちら。のんびりできておすすめな美しい沖縄北部旅の写真も
長濱 良起 フリーランス記者

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ながはま よしき / Yoshiki Nagahama

フリーランス記者。得意ジャンルは音楽・経済。沖縄県出身・在住。
元琉球新報記者。フリー転向後も新聞や雑誌、書籍、ウェブ媒体などでの記事執筆を続け、これまでの取材執筆本数は約2000本。海外メディアの日本国内取材コーディネーターとしても活動。旅と音楽が好きで、訪問国数40ヵ国超。1986年生まれ。

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