「沖縄の“南北問題”に一石を投じる」「北部観光の起爆剤」と期待されたが…《ジャングリア沖縄》オープン前のリアルな沖縄県民感情の実態

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辺戸岬からの景観
沖縄本島最北部にある辺戸岬からの景観(編集部撮影)

今帰仁村が得た“キャッチフレーズ”

筆者の肌感覚ではあるが、ジャングリア沖縄がある今帰仁村は、沖縄本島北部のうち観光やブランディング面での強みが他市町村と比べると少し弱い印象だった。

名護市は北部の中核都市として存在感を発揮し、最北部の国頭、東、大宜味の「やんばる3村」は、世界自然遺産としても注目を集める「やんばるの森」が残る地域としてブランディング上でも有利に働いた。

本部半島を今帰仁村と分け合う本部町には、沖縄美ら海水族館を含む海洋博公園があり、沖縄観光の一大目玉スポットとして観光客も多い。観光地としての今帰仁村は、古宇利島や今帰仁城跡など有力な観光スポットはあるものの、本部町と比べると訪問客数で開きが出ている。

沖縄県の「観光客⾏動歴分析レポート」によると、2022年度の訪問者数を携帯電話のGPSを基にしたビッグデータから割り出した結果、本部町は今帰仁村に対し3倍もの訪問者を受け入れていた。

しかし、今帰仁村は今や「ジャングリア沖縄がある村」というキャッチフレーズを手にしたとも言える。

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