自動運転技術の開発を手がける中国企業はウィーライドを含めて、事業の海外展開をアグレッシブに推し進めている。中でも今最もホットな市場と言われるのが中東地域だ。
ウィーライドは2021年、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビでロボタクシーの試験運行サービスを開始。2024年9月にはアブダビでの事業に関して、アメリカの配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズと提携した。両社はUAEのドバイでも、2025年中にロボタクシーの試験運行を開始する計画だ。
さらに、ウィーライドはサウジアラビアでも同国初の自動運転車両の運行ライセンスを取得。ウーバーおよびサウジ企業と共同で、首都リヤドでの試験運行の準備を進めている。
多様な車両を同時開発
自動運転分野のライバル企業と比較すると、ウィーライドは(用途別の)多様な自動運転車両を同時開発しているのが特徴だ。具体的にはロボタクシーのほか、自動運転バスの「ロボバス」、自動運転配送車の「ロボバン」、自動運転道路清掃車の「ロボスイーパー」などがある。

「世界の同業者の中で、マルチプロダクト戦略を実践しているのはウィーライドだけだ。わが社のすべての製品は、共通の技術プラットフォーム『ウィーライド・ワン』に基づいて開発されている」

ウィーライドの創業者である韓旭CEO(最高経営責任者)は決算説明会でそう述べ、マルチプロダクト戦略のメリットを次のように強調した。
「さまざまなタイプの自動運転車両を都市部の公道上に投入することで、わが社はより多くの『ロングテール・シナリオ』(訳注:発生頻度は低いが対応が難しい運転状況)を学習できる。それが自動運転システムの性能を高める糧になる」
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は8月1日
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