老舗グランメゾンの常識覆す革新! ランチ1万6000円コースにノンアルコールペアリング、小学生も利用可…36歳の総支配人が挑む改革の狙いとは

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ディナーは数種のカナッペに始まり、前菜、魚料理、肉料理、アヴァンデセール、グランデセールと、現代風フレンチの構成に寄せた10品程度のデギュスタシオン=少量多皿となる見込みだ。ゲストはコース選択で迷うことがなく、「銀座レカン」の“さまざまなエッセンス”をひとつのコースで体験できる。これまでは高校生以上しか利用できなかったが、個室に限って小学生以上であれば利用可能となる。

個室(写真:銀座レカン提供)
個室(写真:銀座レカン提供)

「これまでご愛顧くださっていた企業のエグゼクティブといった方も代替わりして、お子様もまだ小さいです。ご一緒に来店されて大人と同じコースを体験いただき、本格的なフランス料理を通して食育にも寄与していきたいと思っています」(近藤氏)

ワインの価格もこれまでと変わらない。さらには、ワイン1本あたり1万5000円でBYOを可能にすることも検討している。フランス料理ではフランスワインとのマリアージュがとても重要であるだけに、高級フランス料理店、それも老舗のグランメゾンで、ゲストに好きなワインの持ち込みを許可するとは、なかなか寛大だ。選択肢が増えるので、ゲストにとっては嬉しい変化である。

100年続く店に

このような革新は、近藤氏が牽引してきたが、総支配人として任命される際に、社長から授けられた“ミッション”があるという。

「あと100年続くような店にしてくれと言われました。それには、新陳代謝が不可欠で、絶え間ないスクラップ・アンド・ビルドが必要であると考えています。常に情熱のある人材を集め、『銀座レカン』で成長してもらい、次のキャリアのために卒業してもらいたいです。ゲストに満足していただくためには、ゲストに応対するスタッフのことを大切に考えていきたいと思っています」(近藤氏)

「銀座レカン」は時代に合わせた変革が行われており、利用しやすくなっているが、いくつか気になる点もある。

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