「もしも自宅が水害の被害を受けたら…」。浸水した家のその後、片付けや掃除はどうすればいい? 《水害時の掃除の新常識》

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■助けを求める

中谷氏は、掃除は人手が必要で、1カ月に50人分ほどの作業量になると言います。家族だけで抱え込んでいては到底対応できません。助けが必要になります。

■写真撮影

株式会社荏原製作所 住宅における水害対応マニュアル
(画像:株式会社荏原製作所『住宅における水害対応マニュアル』イラスト中井伶美 P3より)

被災直後は、まず写真や動画で記録を残します。動画は写真だけの場合に比べて撮り漏れが少なく、全体像を把握しやすい利点があります。

中谷氏は、屋外は4方向、室内もできるだけ4方向から撮影することを勧めています。屋外なら建物の周囲をぐるりと歩きながら、室内なら部屋の中央でゆっくり回りながら撮影し、次の部屋へ移動して同じように記録します。

こうした動画があれば、専門家が被害状況をより正確に把握できます。なお、写真がないと、「罹災証明」が発行されないというような、運用が過去に問題になったことがあります。

しかし、写真は必須ではありません。撮っていなくても「罹災証明」は取得できます。震災がつなぐ全国ネットワークの『水害にあったときに』も同様の記載があります。

 震災がつなぐ全国ネットワーク 「⽔害にあったときに」
(画像:震災がつなぐ全国ネットワーク『⽔害にあったときに」〜浸⽔被害からの⽣活再建の⼿引き〜』(2025年3⽉改訂) P6より)

掃除にもポイントがある

■掃除の前に

建物がアスベストを含有(2006年9月以前に建築確認を受けた建物の一部)している場合、掃除等も実施できない場合があります。以下のサイトをご確認ください。

国土交通省 目で見るアスベスト建材

環境省 災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル(第3版)【概要版】

また、漏電対策のため、掃除をする前にブレーカーを落とします。

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