だるさの原因は“隠れ脂肪肝”かも? 心身の回復には科学が証明した「最強のフルーツ」を!

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アルコール性脂肪肝は、肝臓でアルコールを分解するときに中性脂肪の合成が促進されてしまい、肝臓の細胞に大量の脂肪が蓄積されることで起こります。非アルコール性脂肪肝は、糖質や脂質のとりすぎ、肥満、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が主な原因で起こります。

非アルコール性脂肪肝は、糖類が多い飲料やスイーツ、菓子パン、果物、果物ジュース、精製された穀物、肉の脂身、加工肉、乳製品、揚げ物などを日常的にたくさん食べていると、リスクが高まることがわかっています。

さらに、非アルコール性の脂肪肝になると、肝機能の低下や炎症を引き起こし、疲労感の原因となるばかりか、肝臓がんになる可能性もあります。糖質や脂質が多い食事はほどほどにして、肝臓を疲れさせないようにしましょう。

疲労回復に役立つ最強のフルーツ

そして疲労回復に、私は以前から、あるフルーツをおすすめしてきたのですが、近年の論文などを読んでいて、「やっぱり最強!」と思ったので、改めてご紹介しておきましょう。

それは、日本でも栄養価が高いフルーツとして人気が定着している、キウイフルーツです。ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンをはじめ、抗酸化作用が高く疲労回復に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

では、キウイフルーツの心身への抗疲労効果が示唆されている、最新の研究について、いくつか簡単に挙げておきます。

中距離ランナーを対象とした研究では、キウイフルーツの摂取が酸化ストレスを軽減し、抗酸化能力を高めることが示唆されました。運動によって体内に発生する酸化ストレスは疲労の原因となるため、キウイフルーツのビタミンCやポリフェノールなどが、間接的に抗疲労効果をもたらしているという結果です。

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健康な若い男性を対象とした研究では、生のキウイフルーツと乾燥キウイフルーツが、睡眠の質改善と気分向上に関連していて、疲労軽減に間接的に寄与する可能性があると報告されています。これは、キウイフルーツが睡眠の質、気分、睡眠関連の尿中代謝物に与える影響を調べた結果から導き出された結論です。

ゴールドキウイフルーツの摂取が気分に与える影響を調べた研究では、特に気分が落ち込んでいる参加者において、疲労感の改善傾向が示唆されました。ビタミンCなどの成分が影響している可能性があると考えられています。

ビタミン豊富なキウイフルーツが、体の疲労回復に役立つとは思っていましたが、心の疲労や睡眠の質向上にも役立つとは、さすがです。「フルーツの王様」と呼ばれるだけのことはありますね。

森 由香子 管理栄養士/日本抗加齢医学会指導士

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もり ゆかこ / Yukako Mori

東京農業大学農学部栄養学科卒業。大妻女子大学大学院(人間文化研究科 人間生活科学専攻)修士課程修了。2005年より、東京・千代田区のクリニックにて、入院・外来患者の血液検査値の改善にともなう栄養指導、食事記録の栄養分析、ダイエット指導などに従事している。また、フランス料理の三國清三シェフとともに、病院食や院内レストラン「ミクニマンスール」のメニュー開発、料理本の制作などを行う。日本サルコペニア・フレイル学会会員・日本認知症予防学会会員・日本排尿機能学会会員。抗加齢指導士の立場からは、〈食事からのアンチエイジング〉を提唱している。

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