ペットと結婚、どちらか選べますか? 婚活現場で新たに浮き彫りになってきた「ペットの壁」という現実

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逆に、ペットを飼っている人にとっては、相手がペットに対していい顔をしないと「どうして私のライフスタイルや大切にしているものを受け入れてくれないの?」という不快感が膨らんでくるようです。

ある女性は「交際相手から『結婚したらペットを捨ててこい』と言われた」と憤慨していました。もちろん実際には相手はそんなことは言っておらず、「結婚したら、ペットは実家に預けたらどうか」と提案したようです。それを「『捨ててこい』と言われた」「『預ける』なんてまるでモノみたいに扱われた」と解釈し、「自分とペットを否定された」「冷たい人だ」と強い拒否反応を抱いてしまうのです。

2カ月で成婚→豪邸購入に至ったカップルも

このように、ペットをめぐるライフスタイルや価値観の違いが結婚を考えるうえでの大きな障壁になってきています。ミスマッチを防ぐため、最近では結婚相談所のプロフィールに記載する一言コメントに、「猫が大好きです」「犬を飼っています」「動物が好きです」といった情報に加えて、「毎日◯時から◯時までは散歩に行っています」「ペットと過ごす時間を何より大切にしています」といったライフスタイルが伝わる表現を加えるように努めています。それだけペットがパートナー選びを左右する重要な要素になってきているのです。

ペットを飼っている人同士は打ち解けやすく、「年齢差」や「年収」など当初の希望条件があまり気にならなくなり、そのまま交際が前向きに進むケースも多いですね。

猫を飼っている30代男性と、犬と猫を飼っている30代女性。「この2人なら相性がよさそうだ」と確信し、お引き合わせしました。その読みはみごと的中。互いにわかり合える部分が多くライフスタイルも自然と合い、スムーズに関係を深めていきました。

2回目のデートでは、互いのペットを一緒に遊ばせたそうです。真剣交際に進んでからは、3匹が一緒に暮らせる家を探しに行き、わずか2カ月で成婚。2人とも高収入だったので、ペットがゆったり暮らせるよう、大きな家を購入しました。

この2人の例はとてもうまく行きましたが、やはり全体から見ると、未婚で、しかも一人暮らしでペットを飼っている人は少数派。「婚活中はできればペットは飼わないでほしい」というのが、結婚相談所としての本音です。

「この方、いかがですか?」とご紹介しても「動物はちょっと……」と断られ、お見合いすら満足に組めず、苦戦するケースがものすごく多いからです。婚活を成功させたいなら、「ペットは結婚してから」をおすすめしたいですね。

植草 美幸 恋愛・婚活アドバイザー、結婚相談所マリーミー代表

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うえくさ みゆき / Miyuki Uekusa

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを設立。そこで培ったマッチング能力・人材発掘力を生かし、2009年に結婚相談所マリーミーを設立。結婚相談業のほか、セミナーの開催、テレビやラジオへの出演など、アラサー・アラフォー男女を「幸せな結婚」に導くために幅広く活動中。『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』(講談社)、『「良縁をつかむ人」だけが大切にしていること』(諏内えみさんとの共著、青春出版社)、『結婚の技術 (中央公論新社)、『モテ理論』(PHP文庫)など。

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