イルカ、クマノミ、クラゲ…水族館の海洋生物「へぇー」と思う"意外な共通項"――海洋生物学者が解説する「水族館が100倍楽しめる」話

水族館で展示される生物は、兎にも角にも、まずお客様のニーズに合わせなければならないのだ(写真:花火/PIXTA)
観客が来なくて体調不良になったマンボウがいる? 餌代を自分で稼ぐクラゲがいる? 飼育員は繁殖に全力投球している? 舞台裏には、得体のしれない生物がたくさんいる? 飼育員と漁師は仲良し?
水族館は、発見の宝庫だ。日本全国の水族館の「表」も「裏」も、「酸い」も「甘い」も知り尽くした海洋生物学者が、水族館の真の魅力を解説する。水族館が100倍楽しくなること請け合いだ(『カラー版-水族館のひみつ-海洋生物学者が教える水族館のきらめき』より一部抜粋してお届けします)。
水族館の経営事情―いきなり裏側のハナシ
水族館は“客商売”だ。一部の公営の水族館や、無料開放している水族館ならいざ知らず、普通は入場料を取る。
水族館の入場料を全国くまなく調べたわけではないものの、150館以上巡った肌感覚で、大体はわかる。
1000円を切るのは3割ぐらいで、大体は1000~1500円ぐらい取られ、2000円を超える水族館もザラにある。これ、「博物館」として見るとバカ高くない? いわゆる科学博物館なんて、500円とかが相場なのにね。
何でこんなに高いのか? と問われれば、その理由は、やはり生き物を生かして維持することにほかならない。
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