中国「最高時速450キロ」高速鉄道車両をお披露目 2026年から営業運転へ、エネルギー効率を改善

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AF型とBF型の試作車はいずれも8両編成。空気抵抗の低減や駆動効率の改善、車体の軽量化など通じてエネルギー効率を大きく高めた。

中国鉄道科学研究院機車車両研究所の張波所長によれば、CR450が時速400キロメートルで走行する際のエネルギー消費量は、既存の高速鉄道車両が時速350キロメートルで走行する際とほぼ変わらないという。

CR450の営業運転は、当初は北京-上海間の京滬高速鉄道などの限られた路線で始まる見通しだ。写真は現在の京滬高速鉄道(中国国家鉄路集団のウェブサイトより)

中国中車の関係者によれば、CR450の価格は既存の(CR400などの)高速鉄道車両をやや上回る見通しだ。

当初の投入路線は限定的

CR450は順調なら2026年に営業運転を開始する。前出の張所長によれば、試作車は2025年6月に実施した湖北省の武漢-宜昌間での試験走行で最高時速453キロメートルを記録した。

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さらに8月からは、まだ供用が開始されていない高速鉄道路線に試作車を持ち込み、総走行距離60万キロメートルに及ぶ1年間の(営業運転を前提にした)評価・検証試験を実施する。

その後、CR450は北京と上海を結ぶ京滬高速鉄道や、重慶と福建省厦門を結ぶ渝厦高速鉄道の新規開通区間での営業運転に投入される予定だ。

もっとも複数の鉄道業界関係者によれば、線路側の設計や駅間距離などの制約により、CR450が性能をフルに発揮できる路線は限られる。そのため当初の投入先は少数の路線にとどまる見通しだという。

(財新記者:鄒暁桐)
※原文の配信は7月14日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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