「トランプの妖術」にはまっているが、いずれ世界経済と日本社会の崩壊に人々が気づけば大暴落がやって来る、今は日本株を高値で売る「絶好のタイミング」だ
そして、重要なのは、参政党の是非を議論することではない。問題は、持続しないであろうという見通しである。
私は、参政党躍進の原動力は、「自分が投票したことによって、世の中に影響を与えた、ネットの中だけでない、リアルの世界に影響を与えた、壊した、それを自分(自分たち、というよりも結局自分。結局はみな孤独な自分の集まりであるからだ。そして、革命というのも、ほとんどの参加者にとってはそういうものだ)がやったんだ」という感覚、手ごたえである。
破壊のみで次のシステムや制度を導入しない現象が定着
しかし、次のステージに進むには、同じことではいけない。次の選挙でまた議席を一定数とることだけではいけない。古いメディアたちがびっくりするほど、飛躍的にさらに議席を増やすか、あるいは政権に参加するかである。
前者は可能だが、後者は、それを試みれば、結局、失速することになるであろう。なぜなら、革命ごっこの主体ではなくなるからだ。前回の衆議院選挙後、あれほど勢いがあった国民民主党の勢いが、一時衰えたのと同じように、現実の政治にまみれれば、熱狂している集団の個々人は、われに返って、覚めてしまう。
つまり、革命または革命ごっこというものは加速するか、成功するか、さもなくば消えてしまうのである。そして、消えてしまった後には、自分たちが破壊してしまった、以前よりもみすぼらしくなった、既存の政治世界が無残な形で残っているだけなのである。
つまり、今後、日本株市場も日本社会も崩壊していくと考えるのは、破壊活動で盛り上がったのはいいが、次のシステム、制度がインストール(導入)されないであろうという予想しかできないからである。
そして、この崩壊の道を引きかえしたり、修復したりすることはできない。なぜなら、この革命ごっこ現象は、2001年の小泉政権の成立から始まったからである。
小泉政権は、スローガンのとおり、自民党をぶっ壊した。それは、正確に言えば、経世会をぶっ壊し、清和会に権力を集中させようとする運動だったが、結果的に、自民党は壊れ始めた。
それを引き継いだ第1次安倍政権は、修正できるはずもなく、民主党への政権交代により、下野した自民党は、何があっても野党になってはならないという精神的教訓は得たものの、自民党という組織はさらに崩壊を続けた。
浮動化した票は、政権交代のスローガンに引き付けられて、そちらでバブルをつくった。しかし、バブルだから、祭りが終われば、「事業仕分け」などの手法も用いた現実の行財政改革に失望し、群衆的な票は雲散霧消した。
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