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「トランプの妖術」にはまっているが、いずれ世界経済と日本社会の崩壊に人々が気づけば大暴落がやって来る、今は日本株を高値で売る「絶好のタイミング」だ

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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ところが、最終的な投票結果を見ると、自民党は最悪よりは少しだけましな結果だったし、自民党政権内でも新しい首相が選出され、混乱すると思われたのが、石破氏は、真意はともかく、辞任しないと宣言したため、もしかしたら、少なくとも8月あるいは9月の衆議院が開会されるまでは、大混乱は先送りされるかもしれない、という一時しのぎの希望が出てきた。

日本にとって、起きたことは悪いことばかり

この2つの要素が相まって、日本株は、今回、世界株をはるかに上回る暴騰をした。しかし、そんな馬鹿な、である。

日本にとって、なんのいいことが起きたのか。何もない。起きたことは、悪いことばかりだ。

まずトランプ関税。トランプ大統領就任前と比べれば、単に、すべての対米輸出に15%関税がかかるようになった、ということだ。最悪だ。大雑把に言えば、対米輸出から得られている利益の半分が吹き飛んでもおかしくない。いや、トヨタ自動車のレクサスなどは、もともと利益率が高いからそれで済むが、部品メーカー、いやそのほかの雑多な輸出品、さらには日本酒なども利益が吹き飛んでもおかしくないだろう。

一方で、対価として、日本はアメリカに投資の名目で80兆円の金を差し出すのである。輸出を締め出され、その見返りに80兆円巻き上げられる。これで、なぜ株価が上がるのか。そもそも、そんなアメリカをなぜ日本政府は許すのか。日本国民はオーバーツーリズムの外国人よりもトランプ大統領や、彼を支持する約半分のアメリカ人を恨み、攻撃すべきではないのか。

株価が上がった理由は、いつまでも決着がつかないのが最悪だ、15%かけられてもどうなるかわからないよりましだ、これで対策が立てられ、動き始めることができる。不透明性、不確実性が最悪だ。確かにそうかもしれない。

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