がん治療の効果を高め、予後を改善する「栄養治療」とは?「特定の食べ物だけをとる」とはまったく違う、新しい考え方《専門医を取材》

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「栄養状態が悪いと、よい治療効果が得られにくくなるだけでなく、抗がん剤の副作用や手術後の合併症のリスクも高まります。近年の研究では、栄養状態がよいほど治療が継続できるだけでなく、生存率にまで影響を及ぼすこともわかってきています」(比企医師)

ポイントは「低栄養」かどうか?

治療の価格を決める2024年度の診療報酬改定では、低栄養の診断基準である「GLIM(グリム)基準」が正式に導入された。低栄養とは、必要なエネルギーやタンパク質などの栄養素が不足して、体に不具合が生じている状態だ。

GLIM基準は表現型(体重減少、低BMI、筋肉量減少)と病因(食物摂取不足、炎症または疾患の負荷)とがあり、1項目ずつ満せば低栄養と診断される(求め方については下の表をご覧ください。外部配信先では閲覧できない場合があり、その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

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