中国、最先端の「電池製造技術」の海外流出を予防 リン酸鉄系材料やリチウム精製技術など対象

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中国政府は自国メーカーが強みを持つリン酸鉄系リチウムイオン電池の技術輸出に制限をかけた。写真はEV大手のBYDが自社生産する車載電池(同社ウェブサイトより)

中国商務省は7月15日、中国からの輸出を制限または禁止する技術を列挙したリストの改訂版を発表した。その最大の注目点は、リン酸鉄系リチウムイオン電池の製造技術やリチウムの精製技術など、中国企業が強みを持つ電池関連の先端技術がリストに追加されたことだ。

「今回追加されたのは(まだ実用化への途上にある)次世代の電池技術だ。リストの改定は中国の最先端技術の海外流出予防に役立つだろう」。財新記者の取材に応じた電池業界の関係者たちは、そう口をそろえた。

技術輸出の管理を強化

「わが国の技術発展の変化に応じて、技術貿易の管理を改善するための措置だ。その目的は、国家経済の安全保障と利益拡大を図るとともに、国際的な経済技術協力を促進することにある」。商務省の報道官は同日発表した声明で、リストの改定についてそう述べた。

改定後のリストには、電池の正極材料の製造技術に関する項目が新たに設けられた。また、非鉄金属の冶金技術に関する項目が見直され、その下にリチウムの精製に関する複数の技術が追加されている。

より具体的には、電池の製造技術については正極材料のリン酸鉄リチウムとリン酸マンガン鉄リチウム、その原料となるリン酸塩などの関連技術が輸出規制の対象に加えられた。

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