栄光と挫折… 実は対照的な政治家人生を歩んできた蓮舫氏と山尾氏が迎えた「参院選」それぞれの"正念場"

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山尾氏は2021年の衆院選に出馬せず、「今回の任期を政治家としての一区切りにしたい」と述べ、「永田町に一番必要なのはプレイヤーの交代」と主張。「選挙以外の政治参加の新しいルートをつくっていくことも大切」との持論を展開し、「(自分の)目標は政治という磁場から離れたほうがよりよく実現できると思うようになった」と、議員バッジとの決別宣言を発している。

蓮舫氏も都知事選敗退後、“戦闘服”の白いジャケットをすべて捨て、「現時点で国政選挙に立候補は考えていない」と、いったんのピリオドを宣言。事務所を整理し、メールのみを窓口とした。

ただし、蓮舫氏が実際に出馬し、山尾氏が出馬を志した参院比例区は、同じ政党内で議席を争う戦いでもある。立憲民主党が蓮舫氏を擁立すれば、6人の連合の組織内候補が当選圏外にはじき出されないとも限らなかった。国民民主党では、山尾氏の過去のスキャンダルが問題視された。

そして、蓮舫氏は立憲民主党から比例区で出馬し、山尾氏は国民民主党から公認が見送られて無所属で東京選挙区に出馬。ここで2人の運命は大きく変わった。

だが、両者の政治家人生が逆方向に動いたのは、今回が初めてではない。

交互に浮き沈みがあった2人の政治家人生

2016年3月に民進党が結党されたとき、岡田克也代表(当時)は山尾氏を政調会長に抜擢し、話題となった。蓮舫氏は江田憲司氏とともに代表代行に就任したが、世間の関心は山尾氏により多く集まった。

結党大会で山尾氏は岡田氏と江田氏の間の、いわゆる“センター”に立った。今もテーマカラーとする青いジャケットを着用していたが、これは民進党のカラーと同じだった。

「将来のリーダー候補の1人。難しい法案の取りまとめに実力を発揮し、予算委員会でキレのいい質疑をした」と、岡田氏は山尾氏をほめたたえた。「キレのいい質疑」とは、山尾氏が「保育園落ちた日本死ね!!!」のブログを取り上げ、待機児童問題に切り込んだことを示す。

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