自尊心と他者との一体感に訴求する
地域単位で自由度の高い独自の活動を展開させながら、オンラインサロン的な緩いかかわり方から、公認候補を目指す濃いかかわり方まで、敷居を低くしつつ多様な参加形態を可能にしていることは、プロシューマー的な志向を拡張するうえで賢い戦略とみるべきだろう。
また、れいわ新選組などの先行例からその手法などを学習した形跡がうかがえる。
加えて、選挙運動はそれぞれの役割と活躍の場が与えられるだけでなく、お祭りに似た高揚を伴うことから、メンバー間の結束を確かなものにする力がある。
ポピュリズム政党は、自尊心と他者との一体感に訴求することで支持層をより盤石なものにしようと試みる。むろん、それと政策の妥当性はまったく別の話である。
中間層の消滅に象徴される「失われた30年」の間に、分断と孤立が着実に進行していった。ポピュリズム政党たちはそれを半ば養分にして、思わぬ方向に触手を伸ばしつつ、既成政党を掘り崩して成長していくのだ。その先に何が待っているかはわたしたち次第であるとしか言いようがない。
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