「おもてなし」はどこへ? 参議院選挙を前に沸き上がる《外国人ヘイト》の誤解と代償

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参議院選挙
(写真:アフロ)

2013年9月7日、滝川クリステルが東京オリンピック開催をアピールした際、彼女は「おもてなし」という言葉を披露した。

しかし、それから約12年経った現在、参議院選挙を前に、参政党や日本保守党などの候補者たちは、かつて新宿で酔っ払いが私に向けて浴びせた、「国へ帰れ!!」という言葉を放っている。

外国人は投票権を持たないにもかかわらず、7月20日の参議院選挙を前に熱い議論の的となっている。彼らは至る所に存在しながらも声なき存在であり、まるで東京のカラスや北海道のクマのような扱いで言及されている。政治家たちは、誰がより外国人を貶めるかを競い合っているかのようだ。

日本の諸問題は外国人のせい?

大手のメディアは、何カ月もの間、外国人による災厄を嘆く長文記事や報道で埋め尽くされてきた。病院が混雑しているのは、外国人が通院するから。バスが満員なのは、外国人の荷物のせい。日本人の給料が低いのも外国人のせいらしい。米不足はお腹をすかせた外国人によって引き起こされている、といった論調もあった。

外国人たちは顧客としても非難の対象となっている。顧客が日本人の場合、レストランへの来客数が多すぎると非難されることはない。電車の乗客が多すぎると非難されることもない。

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