「おもてなし」はどこへ? 参議院選挙を前に沸き上がる《外国人ヘイト》の誤解と代償

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有権者は怒る権利がある。けれども、もし彼らの実質賃金が減少したり、米の価格が上昇したりするなら、それはトヨタやJAのような少数の大企業や権力者の利益のために、政府が円安政策を推進し、最低賃金を低く抑えているからであって、外国人のせいではない。

世界がポピュリズムに次々と陥る中、日本はこれまで節度のある模範として存在してきた。しかし、小説家・村上春樹の表現を借りれば、日本は、日比谷のバーテンダーのような神谷宗幣のような政治家によって注がれる、排外主義という「安酒」に酔いつつある。

去っていく外国人の代わりを見つけられるか?

こうした政治家を選べば、排外主義という「安酒」を飲みすぎた日本から、日本国籍のないトラック運転手、農業労働者、建設労働者、投資家は去っていくだろう。

有権者は、その選択が何を意味するのか自覚するべきだ。こうした政治家を選ぶ有権者は、日本を去る外国人の代わりをどこで見つけられるのか、説明できるのだろうか。

レジス・アルノー 『フランス・ジャポン・エコー』編集長、仏フィガロ東京特派員

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Régis Arnaud

ジャーナリスト。フランスの日刊紙ル・フィガロ、週刊経済誌『シャランジュ』の東京特派員、日仏語ビジネス誌『フランス・ジャポン・エコー』の編集長を務めるほか、阿波踊りパリのプロデュースも手掛ける。小説『Tokyo c’est fini』(1996年)の著者。近著に『誰も知らないカルロス・ゴーンの真実』(2020年)がある。

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