「変なホテル」は、まだほんの序章に過ぎない

客が「2泊」するテーマパークは、こう創る!

澤田 秀雄(さわだ ひでお)●1951年、大阪府生まれ。1980年に旅行会社(現在のエイチ・アイ・エス)を創業し現在会長。ハウステンボス社長を兼務している

――客層と稼働率は?

ファミリーから一般、シニアまで、オープン後の8、9月はほぼ100%の稼働率でした。一般的にホテルはオープンから3カ月はなかなか埋まらないのですが、最初から100%近かったですね。

今後も、もっと効率的にもっと楽しく、そしてお客様に不便をかけない方向にまだまだ進化します。たとえば、まだ一部人間がやっている掃除をすべてロボットが行うとか、ロボットがさらに難しい質問に答えられるようになるとか、改良の余地はいっぱいあります。

――具体的に次の展開は?

ここが0号店という位置づけで、この1棟に続きもう1棟を建設中です。次は愛知にある「ラグーナテンボス」に1号店を。その後はアジアかヨーロッパに2号店。その3つくらいやれば状況がわかるでしょう。そして、将来はもっともっと効率化・合理化して、安くて楽しくて泊まり心地のいいホテルを全世界に展開できたらいいなと考えています。

われわれは1998年にローコストエアライン(LCA)の時代が来ると予測してスカイマークを飛ばし、今や全盛ですよね。今度はローコストホテル(LCH)を提唱し、5年後10年後にこの技術やシステムを使ったホテルが世界に100店、500店と広がってほしい。そうすれば旅はもっと楽しくなり、労働力不足などの社会問題も解決できますから。

街並みの美しさだけでは、リピートしてもらえない

――澤田さんがハウステンボスに来られて6年目に入りました。

早いものですね。スタッフには、最も大切なのはやる気と元気と言ってきました。元気はまわりに伝わり、やる気があれば生産性は1.2倍、やる気がなければ0.8倍になりますから。着任当初に打ち出した「明るく元気」「掃除」「経費削減と売上アップ」の3つはほぼ達成できて、5年間ずっと20~30%の成長が続いています。

――以前のハウステンボスは、オランダ調の街並みがウリでした。今は活気があって、また違った雰囲気になりましたね。

街並みの美しさは大切にしなければならないけど、それだけでは何度も足を運んでもらえない。季節の花が咲き乱れ、ショーや音楽、アトラクションがあるなど、多様な楽しみが必要です。子どもが遊べる屋外施設を作ったり、ハウステンボス歌劇団を立ち上げたりして、ファミリーにもシニアにも子どもにも喜んでいただけるように工夫しています。

季節ごとのイベントも実施していて、たとえば11月の光のショーは世界最大級のもので、しかも毎年バージョンアップしています。何度も来てもらうためには、楽しいとか、今までなかったものが見られるとか、前より良くなっているなどという演出が必要です。今は見どころが多くて2泊される方が多くなってきました。

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