「変なホテル」は、まだほんの序章に過ぎない 客が「2泊」するテーマパークは、こう創る!
――新しい試みを次々に展開されているのですね。
いろいろ仕掛けてみると、うまくいくものと時間がかかるもの、うまくいかないものがある。それは改良するか、本当にうまくいかなければ撤退する。イベントも実施後にすぐアンケートを取り、(5点満点で)3.5以下ならやめる、3.5~4は改良が必要、4~4.5はだいたいOK、4.5以上は書き込みなどで評判になる。そんなふうにきちっと基準を設けてやっています。
いろんな企業と組んだ開発も行っています。たとえばセグウェイの進化版、二輪自立型乗用ロボット「エアホイール」。乗りやすくてデザインもいいし、値段もセグウェイよりずっと安い。ここで新しい技術を導入して、園内でお客様に楽しんでいただき、ご購入いただくことも可能です。
ひとり乗り電気自動車で、園内パトロール
――スタッフの方々とはどんな関係性ですか? あるスタッフは「距離が近い」とおっしゃっていましたが。
月の半分くらいはこちらにいて、よく大部屋に顔を出すようにしています。そして、ひとり乗りの電気自動車で園内を回り、改良点を探します。僕が来た当初は40点でしたが、今は58点。ここは広いのですべてをきちんとするのはなかなか大変です。
店の成績が落ちてきたなら、すぐそこへ行く。悪いのはサービスか、味か、ほかの問題か。それを改良すれば成績が上がる。お客様の反応は正直で、ちょっと油断すると落ちるんです。
――そうならないために、心がけていることは?
お客様目線で仕事すること、そしてお客様もスタッフも大切にすること。スタッフのいいことも悪いこともきちんと評価するようにしています。
どうすればお客様に喜んでいただけるか、感動していただけるかとスタッフ全員が考えられるようになったら、もっと点数が上がるんじゃないでしょうか。今1500人くらいのスタッフがいますが、皆よくやっていただいている。この5年間ずっと順調に利益も上がってきましたから。
端的に言えば、自分が楽しいものはお客様も楽しいだろうし、自分が感動するものはお客様も感動してくれると思う。花もショーも音楽も温泉もコンビニも、実はお客様目線かつ自分が欲しいものや楽しいものを作ってきただけなんですよ(笑)。
園内を歩いていると美しい花や木々があって、いい匂いがして、楽しい音楽が聞こえてきて……これって、気持ちがいいですよね。今はまだ58点ですが、お客様がもっと楽しくなるように一歩一歩作っていきます。そしていずれは世界が驚き、世界が憧れるハウステンボスになりますよ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら