「カローラ」ガソリン車廃止でハイブリッドに集約!トヨタの基幹車種にいま何が起こっているのか?
カローラ アクシオの1~5月の販売総数2220台のうちエンジン車は980台で、44%ほどを占める。カローラ フィールダーは販売総数3910台中1670台で、43%だ。
半数近くがエンジン車となれば、むやみやたらと廃止することはできないだろう。

この2モデルでエンジン車が売れている理由には、安価なエンジン車を求めるユーザーが多いことがある。また、MT車を求める高齢者が存在するのも、理由のひとつだろう。また、価格にシビアな法人が購入するケースも多い。
カローラ・シリーズの一部改良ラッシュは、ある意味で販売の現状にあわせた調整的な側面があるだろう。ニーズのないところをカットし、その浮いた分を売れているところに充てる、というわけだ。
現行のカローラの発売は、2018年のカローラ スポーツに始まり、2019年にカローラ(セダン)とカローラ ツーリング、そして2021年にカローラ クロスと続いてきた。
最初のカローラ スポーツのデビューからは、8年目を迎えており、モデル末期という状況だ。そのモデル末期を迎えるカローラ・シリーズの販売に、最後の勢いをつけるというのが、今回の一部改良の狙いだろう。

なお、先代モデルの継続生産であったカローラ アクシオとカローラ フィールダーは、2025年10月に生産終了となることが、2月に発表されている。
現行型は2012年のデビューだから、実に13年ものロングセラーとなったのだ。
2年連続「年間販売ナンバーワン」を目指して
販売に拍車をかけるとはいっても、実のところ現行世代のカローラは、すでにビジネス的に大きな成功を収めている。
振り返ってみれば、カローラは1966年登場の初代が1969年に首位となってから2001年まで、33年間連続での国内乗用車登録連続ナンバーワンという偉大な記録を打ち立てた。
2002年こそホンダ「フィット」にその座を譲ってしまうが、2003年には1位を奪取し、2007年までナンバーワンの座を守り続けた。
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