「カローラ」ガソリン車廃止でハイブリッドに集約!トヨタの基幹車種にいま何が起こっているのか?

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カローラ アクシオ、カローラ フィールダー、GRカローラの3モデルは一部改良がなかったこともあり、パワートレインは従来のままだ。

カローラ アクシオとカローラ フィールダーは、HEVとエンジン車の2種類があって、エンジン車にはMT(マニュアルトランスミッション)も用意されている。

法人を主なターゲットとして継続生産されてきた「カローラ アクシオ」(写真:トヨタ自動車)
法人を主なターゲットとして継続生産されてきた「カローラ アクシオ」(写真:トヨタ自動車)

そして本気のスポーツカーであるGRカローラは当然、エンジン車であり、ATとMTが用意されている。

なぜ、大半のモデルをHEVに集約したのか?

では、どうしてトヨタはカローラの多くのモデルで、エンジン車を廃止したのだろうか。そして、なぜ、3モデルにエンジン車を残したのか。

まず、特別なスポーツカーであるGRカローラをHEVにしなかったのは、当然のことだろう。そもそもGRカローラは、2025年3月に発売されたばかりなのだ。発売直後にHEV化されることはありえない。

最高出力は304PSを誇る「GRカローラ」は特別なモデルで価格も600万円に迫る(写真:トヨタ自動車)
最高出力は304PSを誇る「GRカローラ」は特別なモデルで価格も600万円に迫る(写真:トヨタ自動車)

では、他のモデルには、どんな理由があるのだろうか。

最もわかりやすい理由は、販売実績だろう。トヨタの持つ2025年の販売データを見ると。それは一目瞭然だった。

GRカローラを除くすべてのモデルで、エンジン車よりもHEVのほうが数多く売れているのだ。

カローラ・シリーズで最もたくさん売れている「カローラ クロス」に注目すると、2025年1~5月の販売総数2万8450台のうち、エンジン車は3630台しかなかった。割合でいえば、わずか13%である。

カローラ スポーツであっても、販売総数6700台のうち、エンジン車は1170台しかなく、その割合は17%ほど。

その名の通り、走りの良さを強調する「カローラ スポーツ」(写真:トヨタ自動車)
その名の通り、走りの良さを強調する「カローラ スポーツ」(写真:トヨタ自動車)

エンジン車の販売が全体の2割を切っているため、「エンジン車は必要ない」と判断されたのだろう。

一方、エンジン車が残ったカローラ アクシオとカローラ フィールダーでは、事情が異なる。

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